「さまざまな企業アカウントがハッシュタグを使ってキャンペーンをしているが、効果はあるのか?」
「なぜInstagramで行うハッシュタグのキャンペーンは成功するのか?」
InstagramをはじめとするSNS(Twitter、Facebook)には、ハッシュタグと呼ばれる「#」を使ったキーワード機能が存在しています。そして2022年現在、さまざまな企業がInstagramのハッシュタグを活用してキャンペーンを実施。認知度の向上や売上の増加を記録しています。
多くの企業アカウントの運用代行をしてきた私のもとにも、Instagramでハッシュタグを利用したキャンペーンを開催したいというご相談が毎日のように寄せられています。
そこで今回は、Instagramでハッシュタグを活用したキャンペーンを実施し、御社のInstagram運用を成功させるための方法について解説いたします。
この記事を読んでいただければ、ハッシュタグキャンペーンはもちろん、Instagram運用を成功させるために必要な施策もご理解いただけますので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
なぜ多くの企業がInstagramのハッシュタグを活用したキャンペーンを実施しているのか?
まずは、なぜハッシュタグを活用したキャンペーンを実施する企業が増えているのか、その理由を2つご紹介いたします。
参加するのが簡単なため、参加者数を増やせる
Instagramでのハッシュタグキャンペーンは、参加のハードルが非常に低いことが特徴です。なぜならば、参加するための条件が、Instagramのハッシュタグをつけて投稿するだけで済むからです。
SNSを介在させないキャンペーンを企業が開催する場合、大半は「企業宛に何かしらの郵便物を送る」などの方法が選ばれます(シールを集めて応募する、など)。これらはお金がかかる上、工数が重なり面倒なため、景品に余程の商品を揃えない限り、参加者数を増やすことはできません。
しかし、InstagramなどのSNSを活用した場合、ハッシュタグをつけて投稿するだけで完了するケースがほとんどです。つまり、従来までの方法と比較して、参加が容易になっているのです。
「簡単だからやってみよう」という温度感でキャンペーンに参加できるため、参加者数を増やしやすく、企業の目的(会社の認知度や、売上向上)を達成しやすいのがハッシュタグキャンペーンのメリットです。
キャンペーン参加者以外のユーザーにも認知される可能性がある
キャンペーン参加者以外のユーザーにも、キャンペーンの存在を認知させる可能性が大きいのも、Instagramでハッシュタグを活用したキャンペーンのメリットと言えます。
Instagramのハッシュタグを活用してキャンペーンを実施した際、参加条件には「特定のハッシュタグをつけて写真(動画)を投稿」というものが入るのが大半でしょう。何かしらのコンテンツを投稿するということは、参加者以外のユーザーもそのコンテンツを目にするということ。
参加者以外のユーザーにも、自然と拡散されていくことを意味します。
こうした「ユーザーが自発的に行う、企業の広告となるようなコンテンツ」のことをUGC(User Generated Contents)と言います。Instagramのハッシュタグを活用したキャンペーンでは、UGCの促進が容易に行えるため、余計な広告費をかけることなく、認知度を向上させることができます。
UGCの詳しい解説は以下の記事をご覧ください。
このような参加の容易さと、UGCの生まれやすさが相まって、多くの企業がInstagramのハッシュタグを活用したキャンペーンを実施しているのです。
Instagramでハッシュタグを活用したキャンペーンを実施するには何から始めたらいい?
メリットを理解した上で、実際にInstagramのハッシュタグを活用したキャンペーンを実施してみましょう。
まずはハッシュタグでキャンペーンをしている企業の事例を見てみよう
まずは、ハッシュタグを活用したキャンペーンが成功した企業の事例を、3つ見ていきましょう。
GU
大人気ファストファッションブランド「GU」のインスタグラムのアカウントです。
「#gu_for_all_」のハッシュタグが掲載されている投稿を、こちらの投稿でリポストする形でキャンペーンを実施しています。
ユーザーは、130万人フォロワーを抱えるGUの公式アカウントにリポストされ、自分のアカウントへの注目度を高めるためにハッシュタグを掲載します。
GUとしても、自社で投稿するコンテンツを作成する手間が省け、ユーザーとしても多くのアカウントに認知されるメリットがあるため、双方にとってwinな状態が作られています。
古着女子
企業のアカウントではありませんが、ハッシュタグを活用して爆発的なブームを生み出したのが古着女子のアカウントです。
「#フルジョ」というハッシュタグをつけることで、こちらのアカウントにリポストされるという、GUと同じキュレーションメディア型としてフォロワー数を伸ばしているアカウントです。
こちらのアカウントの場合は、Instagramでの爆発的な人気を受けて(投稿件数15万件超え)、イベントの開催やコミュティスペースの運営などを開始する、異例の進化を遂げています。
1つのアカウントからさまざまなビジネスに展開していく様は、見ていて参考になります。
PUMA
言わずと知れた大人気ファッションブランド「PUMA」のアカウントです。
PUMAの場合は、「#PUMA」をつけて投稿すると、アカウントではなく公式サイトへ掲載されます。PUMAファンの方にとって、PUMAの公式サイトに掲載されることは、この上ないことでしょう。
いかに公式サイトに掲載されるのかを考え、イケてる画像を投稿し、PUMAの認知度も向上するという相乗効果がここで生まれています。
これらの企業に共通していることは何か?
3つのハッシュタグを活用したキャンペーンの事例を見てきました。これらの共通点を探していきましょう。
利用するハッシュタグがわかりやすく、参加が容易
利用するハッシュタグが非常に明確で、参加がしやすい点は第一に挙げられるでしょう。
覚えやすく、そこまで長くない。そして間違えることもない。
「投稿しようと考えていたが、ハッシュタグを間違えた」という機会損失もないほど、非常にシンプルなハッシュタグをキャンペーンに利用しています。
ユーザーが参加するメリットがある
いずれのアカウントも、「ハッシュタグをつけて投稿しよう」というモチベーションになるインセンティブを作っています。アカウントにリポストされる、公式サイトに掲載される。物をプレゼントする、などもありでしょう。
ユーザーが何を貰えば、どのようなアクションであれば喜ぶのかを考えて、キャンペーンが作成されています。
投稿するコンテンツがダサくならない
企業のハッシュタグキャンペーンにありがちなのが、「キャンペーンに参加したいが、その写真はダサいから、参加したくない。」というものです。
Instagramのユーザーは、自分のアカウントのプロフィールから、統一感が削がれることを酷く嫌います。自社が開催しようとしているキャンペーンは、ダサい投稿を強要していないか。
その点を今一度確認しておきましょう。
ターゲットがしっかりと定まっている
そして最も重要なのが、ターゲットがしっかりと定まっていることです。上述した3つの共通点は、いずれもターゲットが定まっていないと決定できないものです。
また、Instagramのハッシュタグのキャンペーンに限らず、フィード投稿やストーリーズでさえも、運用をする上でのターゲットが定まっていないと、刺さる投稿は作れません。
そのため、ハッシュタグのキャンペーンを企画するのであれば、ターゲットの見直しから取り組むようにしましょう。それが決定すると、残るは上記3つのパターンを満たしていけば、ハッシュタグを活用したキャンペーンが実施できるようになっているはずです。
会社で運用するInstagramのターゲットを定めるには?
Instagramの運用をする中での、ターゲットの決定はどのように進めたらいいのでしょうか。
まずはアカウントの設計ができているか確認しよう
まず、アカウントの設計ができているのかを確認しましょう。アカウントの設計とは、Instagramを会社で運用する大枠の目的のことです。ここが定まることでターゲットが決定し、アカウントのトンマナが決まります。
「とりあえずフィード投稿を作成している」だけになっていませんか?
これは企業様によくあることです。なぜ自社がInstagramの運用をしているのか。そこから見直してみましょう。自ずと、ターゲットが定まってくるはずです。
運用してみた結果を分析してみよう
もし、いくらかアカウントを走らせていたのであれば、その結果を分析してみましょう。
アカウントを分析すると、アカウントの状態を把握することができます。運用はうまくいっているのか、どんなフォロワーが集まっているのか、などです。
そして、それらはインサイトからデータを取得することで確認できます。インサイトの見方は以下の記事をご覧ください。
アカウントを分析してみて、自分たちが望むターゲットに届いていたのか、それを明確にすることで、次なる一手を導き出すことができます。
これらの施策を実施することで、ハッシュタグのキャンペーンを開催する際にも、限りなく成功確率を高めることができるのです。
ハッシュタグでのキャンペーン以外にしないといけないことは?
Instagramのアカウントを運用し、成果を上げていくためには、ハッシュタグを活用したキャンペーン以外のことも行わなければなりません。
投稿のクオリティは絶対に担保する
投稿のクオリティは絶対に担保してください。フィード投稿やストーリーズ、リール、IGTV、インスタライブ。御社が運用するInstagramのアカウントから発せられる情報は、制限なくInstagramのユーザー全てに届く可能性があります。
会社の情報を扱っているという自覚を持ち、投稿するコンテンツのクオリティは絶対に担保しましょう。
ハッシュタグの分析はそんなに力を入れなくていい
対して、ハッシュタグの分析には、そこまで力を入れなくても良いです。
ハッシュタグの分析は、非常に困難を極めます。なぜならば、ハッシュタグの流入情報は閲覧できないようになっており、APIからではなく、全てを手動で実施しなければならないからです。
裏を返せば、手動でハッシュタグを全て洗い出し、どのハッシュタグからの流入なのかを集計するやり方であれば、ハッシュタグの分析は可能であるとも言えます。ただし、それをするのであれば、いかにユーザーを喜ばせるキャンペーンや投稿ができるのかを考えた方が、フォロワーは間違いなく増加するでしょう。
そのため、ハッシュタグの分析は、そこまで力を入れることではありません。覚えておきましょう。
運用で成果を出すには、チームを組んだ方がいい
Instagramでハッシュタグのキャンペーンを成功させるためには、どうしたらいいのかを解説してきました。わかりやすさとインセンティブ、クールささえ提示できれば、ユーザーは間違いなくキャンペーンに参加します。
多くのユーザーが参加するキャンペーンを開催することは、そこまで難しくないことがおわかりいただけたでしょう。ただし、それ以外にも、Instagramの運用ではやらなければならないことも、おわかりいただけたはずです。
つまり、ハッシュタグのキャンペーンが仮に成功したとしても、アカウントの成長に必要な業務は決して1人では賄いきれないということです。
さらに、企業でInstagramの運用を任される方々の多くは、他の業務と並行してInstagramの運用を実施していることでしょう。
だからこそ、Instagramの運用で成果を出していくには、少なくとも2人以上のチームが必要なことを覚えておきましょう。
まとめ
Instagramのハッシュタグキャンペーンについて解説してきました。
1つ前の章でもお伝えした通り、ハッシュタグキャンペーン以外にも、Instagramの運用を成功させるために必要な業務は盛り沢山です。
そのため、運用代行やコンサルティング、分析ツールなど、何かしらの外部の力を借りなければ、決して運用が成功することはないでしょう。
SAKIYOMIでは、個別相談会やwebセミナー(ウェビナー)を開催しています。もし、Instagramの運用で息詰まることがありましたら、お気軽にお声がけくださいませ。
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