【フォロワーの増やし方を手っ取り早く動画で確認したい方】
Instagramマーケティング会社のマーケ責任者が、プロ独自のノウハウ(PECTサイクル)を解説しています。まずはこちらの動画でアカウントを伸ばす仕組みをご確認ください。
セオリー①:市場分析とアルゴリズムに基づいた運用ロジックの理解が必須
Instagramを運用してフォロワーを増やす。考えてみればゲームのようなものです。でもゲームだからといって、闇雲にスタートさせてもクリアは叶いません。キャラ設定とゲームルール(アルゴリズム・運用ロジック)への理解が必要です。
①勝てるキャラクター設定をできていないことが9割
今や国内の月間アクティブアカウントだけでも3,300万を超えるInstagram市場。
その広大な市場の中で興味を惹くには、特異性のあるキャラクターとして参加することが重要です。では特異性はどうやって見出すのか?
ここで登場するのがマーケティングの基本的なフレームワーク「3C分析」です。
「3C」とは①Customer(市場・顧客)、②Competitor(競合)、③Company(自社)のことで、これらを比較分析することで自社の置かれた市場環境が見出せるという手法。
これをInstagramに移せば、①顧客/フォロワー、②競合アカウント、③自アカウント、となります。この3つを分析・比較することで、自アカウントの環境と勝ち筋が見えてくるわけです。
実際の例を見てみましょう。弊社で運用している女性向けダイエットアカウント「みんなのパーソナルトレーナー@公式」です。
このアカウントを運用する前に行った3C分析の図がこちら
顧客/フォロワーは女性で、「痩せたい」「体作りをしたい」と考えています。それに対して同じジャンルの競合は、主に2つの方向性で情報を発信していることがわかりました。
- 個人体験談系
- パーソナルトレーニング系
さらに、それぞれの弱みとして
- 個人体験談系=信頼性が弱い
- パーソナルトレーニング系=具体的な情報が少ない
ということが見出されました。この情報を元に「ポジショニング」をしていきます。ポジショニングとは、自社商品のユニークな価値を、顧客に対して印象づけられる立ち位置を見出すこと。みんパソの場合は、こうなりました
親しみやすく参考になるけれど、専門性と信頼性が弱い個人体験談系。
専門性が高いものの一般の人が参考にしにくいパーソナルトレーナー系。そのどちらとも違ったポジションとして「専門性や信頼性が高いながらも親しみやすく参考になるアカウント」というのが、みんパソ独自のポジション。
つまり勝てるキャラクター設定だということがわかりました。
②ゲームルール(アルゴリズム)を把握すれば勝ち方が分かる
個性的な設定のキャラクターが仕上がりましたが、ただ動かすだけではクリアできません。ゲームにはルールがあります。Instagramのフォロワー増加を左右するルールは「アルゴリズム」。
アルゴリズムとは、発信した投稿がユーザーに届く仕組みです。仕組みは理想を実現するために作られるもの。アルゴリズムはInstagramのミッション=使命に基づいて組まれています。ですから、まずはInstagramのミッションを知ることが大切なのです。
「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」
これがInstagramのミッション。それを元に組まれたアルゴリズムでは当然、「大切な人」「大好きなこと」とユーザーを近づければ評価されるのです。
この時、重要な視点は「大切な人」「大好きなこと」は誰にとってのものなのか。それは発信者にとってではなく、ユーザーにとっての「大切な人」「大好きな人」です。
つまり、アカウント運用を行う上で最も大切なのは、ユーザー視点。ユーザー視点を持って運用していけばアルゴリズムに適応でき、フォロワー増加の波を引き寄せることができます。
とはいえ、ユーザー視点の運用ってどのようなものでしょう?簡単に言ってしまえば、ユーザーからモテる運用です。いくらキャラクターが個性的であっても、その個性を隠して、コミュニケーションをとらない人物は絶対にモテません。
ユーザーに伝わるように個性を開示し、ユーザーが声をかけやすい工夫をし、ユーザーとちゃんとコミュニケーションをとって気遣いする。そうすれば、アルゴリズムに乗って評価が高くなり、より多くのユーザーの支持を得られるのです。
そのための4つのステップが、こちら。
①投稿へのアクション促進
投稿がどれだけ多くのユーザーに見てもらえたかを「リーチ」と呼びます。
フォロワーを増やすには、リーチを拡大するのが重要。部屋を出て、社会で活動しないと出会いが訪れないのと同じく、いかに多くの人の目に触れるかが大切です。リーチが拡大すると、多くの人の目に触れる「発見欄」に掲載されやすくなります。
そのリーチ拡大の鍵を握るのが、「いいね」や「保存」といったユーザーからのアクション。特に最近では「いいね」よりも「保存」が重視されています。
これは、ユーザーの感情を促す投稿よりも、ユーザーの知識欲や体験欲を刺激する投稿に価値が移ったからです。ユーザーが保存したくなる内容を作るのは大前提ですが、その上でさらに、保存を促す仕掛けを作り、リーチ拡大につなげていきましょう。
②投稿→プロフィールの導線改善
「発見欄」などで投稿に興味を持ったユーザーは、次にどんな行動をとるでしょう?その投稿を作ったのがどのようなアカウントなのか、プロフィールを見に行こうとします。
何でもスピードが重視される世の中。多くの人は面倒くさがりです。投稿からスムーズにプロフィールへアクセスできなければ、それだけで見にいくのを諦めることがあります。
ですから、投稿内にプロフィールへのアクセスがしやすい仕掛けをつけるなど、プロフィールへの導線を改善し、出会ったユーザーを逃さないようにしましょう。
③プロフィールの改善
プロフィール欄にたどり着いたユーザーは、フォローするか否かをたった数秒の間に判断します。
プロフィールはアカウントのトップページ。どんな経歴の人が、どのような思いでどのような情報を、誰に向けて発信しているのか。それらを読んで「このアカウントは自分に有益な情報をくれそうだ」と判断すると初めて、フォロワーになるのです。
ですから、プロフィールにたどり着くユーザーがいるのにフォロワーが増えない場合は、プロフィールに問題があることになります。プロフィールを改善し、ユーザーがフォロワーに転換する確率を高めましょう。
④フォロワーとの継続接触
そもそもInstagramはSNSです。SNSとはコミュニケーションを主目的にしたサービスですから、ただ投稿し、ユーザーからアクションをもらうだけでは評価されません。ユーザーとのコミュニケーションの「量」と「質」が重視されるのです。
では、コミュニケーションの量と質はどのようなアルゴリズムで評価されるのでしょうか?
量は、投稿やライブによってどれほどの「回数」「時間」ユーザーと接触したかで測られます。つまり、投稿やライブの頻度や滞在時間を高める工夫が必要なのです。
質は、どれほど双方向のコミュニケーションを生み出せたかで測られます。質問やアンケート機能などを活用することで、インタラクティブな流れを増やしましょう。
こうしたコミュニケーションの量と質を高めることで、ユーザーとの親密度が高まり、アクションをしてくれるユーザーが増える=エンゲージメントが高まることになります。
以上の4つを回すことで、どんどんアルゴリズムの評価が高まり、モテるアカウントになっていくのです。これが、Instagramでフォロワーを増やすゲームのルールであり、成功セオリーのひとつでした。
セオリー②:アカウントを設計はユーザーインサイトの把握が命
フォロワーが増えるのは悪いことではありませんが、アカウントを運用する目的にそぐわないフォロワーを獲得したり、本当にフォローしてほしいユーザーにフォローされないとなると、本末転倒。
Instagram運用の成功とは、目的に合ったフォロワーを多く獲得した上で、目的を達成することです。
では、目的に合ったフォロワーを獲得するためには、どうしたら良いのでしょう?それはターゲットユーザーの心理を探り、コンテンツのアイディアを生み出すことが大切です。
①多くのアカウントは表層ニーズに基づいて設計し、失敗する
再び、弊社で運用している女性向けダイエットアカウント「みんなのパーソナルトレーナー@公式」を例にとってご説明しましょう。
「みんパソ」のターゲットは「痩せたい」「体作りをしたい」と考える女性たち。そうしたターゲットが必要としていることを満たすコンテンツを作れば、フォローされるわけです。
ターゲットがサービスに対して求めていることを、マーケティング用語で「ニーズ」と呼びます。ユーザーの目線に立つためにはニーズを把握することが重要。
みんパソのターゲットのニーズは、
そこから導き出されたアイディアは
これで「コンテンツができた」と、喜ぶのは大失敗のもとです。ターゲットのニーズからアイディアを生み出しているので、一見、ユーザー目線に立っているように思えます。
しかし、出てきたアイディアをよく見てください。「ありがち」ではないですか。情報があふれる現在、ユーザーの悩みを解決する策は飽和状態。
その中でユーザーを獲得するためには、ニーズの奥にある心理を汲み取らなければなりません。
ご自身で想像してみてください。
痩せるために、忙しい生活の中で苦しい思いをしたいでしょうか。
効果的なトレーニング方法を求めるのは、トレーニング効果に疑問があるからではないでしょうか。
人の行動や言動の奥には、必ず心の動きがあります。その深層心理を狙ってアイディアを出さなければ、ターゲットの心を掴むことはできないのです。
②成功するためにはインサイトに基づいてアカウントを設計せよ
では、ニーズの奥にある心理はどのように導き出せば良いのでしょう。そこで用いられるのが「N1分析」です。これはターゲットの中の特定の一人を徹底的に分析しアイディアを得る手法。
しかし、ターゲットは多くいるのに、なぜ特定の一人を分析するのか疑問に思うことでしょう。多数を分析すると、結果を絞る過程で平均化され、曖昧な分析になってしまいます。
人は「自分に向けられた情報だ」と感じなければ、しっかり受け取りません。曖昧な分析結果はターゲットの心に刺さらないのです。
みんパソで見出されたターゲットの深層心理=インサイトはこちら。
- 痩せたいけどしんどい思いをしたくない
- 自分も痩せられると信じたい
先ほどのニーズに比べて、「そうそう」「わかるわかる」と心が動く感覚があるのではないでしょうか。その心の動きが大切なのです。
ターゲットの深層心理を見出すことで、ターゲットが最も必要としている価値=みんパソが提案すべき価値がわかってきます。
つまり、みんパソがターゲットに提案すべき価値=バリュープロポジションは、
そこから生み出したコンテンツのアイディアは、こちら。
表層的なニーズから導き出したアイディアよりも明確です。ただし、この特定の一人の分析結果が本当に機能するのかは、実際に運用してみないとわかりません。分析結果ははあくまで仮説。ひとまず運用してみて、データを検証し、必要あれば修正していくことで、ターゲットの深層心理に近づいていきます。そして、ターゲットが本当に求めているコンテンツにすることができるのです。
セオリー③:4つの数字に限定して最短でPDCAを回す仕組みを作る
実際に運用して、データを検証し、修正をかけて解決する。この流れをPDCAと呼びます。
P=Plan(数値分析)
D=Do(コンテンツ作成)
C=Check(コンテンツの分析・課題の特定)
A=Action(解決策の実施)
この4つを回すことで、コンテンツの精度が高まります。
運用で見るべき数字は、実はたった4つだけ
しかし、ここでひとつ注意点が!Planの数値分析の数値。これがどの数値なのかが重要なのです。次の図を見てください。
これはフォロワーが増加するアルゴリズムを記した図です。フォロワー増加に必要な要素は「投稿の質」「アカウントの質」「遷移率」。これら3つの要素は「保存率」「滞在時間」「ホーム率」を始めとしたさまざまな数値データを元に、InstagramのAIが判断しています。この要素と数値データを「変数」と呼び、施策を打つときはこの変数を参考にするのです。
ところが、表でわかるように、フォロワー増加に関わる変数はいくつもあります。全てを追うのは大変な労力。そこで大切になるのが、アルゴリズムに最も重要な数値だけを見極めることです。弊社が見極めた重要な数値は次の4つ。
- プロフィールアクセス率=プロフィールのアクセス効率を測る指標
- フォロー率=フォローの効率を測る指標
- 保存率=投稿の質を測る指標
- ホーム率=アカウントの質を測る指標
上記4つの重要数値を見出すことで、コンテンツのどこに課題があるのかが明確になります。課題が明確になれば、課題の優先順位がわかり、解決策も自ずと出てきます。すると、PDCAのサイクルもスムーズに回せるため、どんどんコンテンツの質が上がり、効果的な運用ができるようになるのです。
まとめ:3つのセオリーを抑えればフォロワーは増える
以上が、フォロワーを激増させてInstagramを成功に導く3つのセオリーでした。
ここまで読んで「至極真っ当なことじゃないか」と思われた方もいるかもしれません。そうです。真っ当なことこそが、フォロワー増加の近道なのです。
これまでフォロワー増加の施策としてよく行われてきたのは、ハッシュタグを分析したり、自動で「いいね」をつけるツールを活用していいねを押しまくるなど、コンテンツ以外にばかり注力する戦略でした。
つまり、Instagramの提供価値以外の部分、本質的ではない部分に力が注がれていたのです。
ユーザーの深層心理に基づいてコンテンツを作り、アルゴリズムの重要数値を理解してPDCAを回し、コンテンツ内容をさらに高めていく。
この真っ当で本質的なコンテンツマーケティングこそが、Instagramを成功させる最大の近道であり、ひいてはInstagramという市場全体も充実させることができる方法だということを、ぜひ知っておいていただきたいと思います。
とはいえ、ここまで運用を徹底できるのは限られた方だけだと思います。
もし自社でここまでできる気がしない、、という方がいらっしゃいましたら、ぜひSAKIYOMIにお声がけくださいませ。